どっか~ん
風速25m/s、荒天待機となりました。
2月に青い空・青い海を夢見て沖縄に来てはなりません。沼津風に慣らされた私はひるまず、またまた「えんがん」行きを強行。
本日のテーマ「タマンのイユ汁」に遭遇することとなるのですが、、、とりあえずその前に途中で出会った沖縄野鳥の紹介
スズメ目ヒヨドリ科シロガシラ属シロガシラ(Pycnonotus sinensis)
今回は日本野鳥の会に頼らず、自力で調べました。
本土のスズメのように、本島ではどこにでもいる鳥です。実にいい声で高みから鳴いています。遥か昔に台湾から連れてこられた外来種だそうです。
スズメ目ツグミ科イソヒヨドリ属イソヒヨドリ(Monticola solitarius)
おぉ、これは希少種目撃か!? ルリカケス!?と思いきやかなり普通の鳥らしいです。本土の都市部にも適応しているとのこと…こんなきれいな鳥見たことないけど。鳥たちに見送られて沿岸漁業協同組合直営「えんがん」に到着。本日の水揚げから
おおぉ、なんとアバサー汁があるではないですか!!
アバサーとはハリセンボンのこと。イラブー汁(ウミヘビの燻製)、イカ墨汁と併せ沖縄三大汁と呼ばれている。食べた後に格別な余韻が残ると絶賛されているのです。
以前釣り上げたヒトヅラハリセンボンを自宅で鍋にしましたが、フグチリそのものかそれ以上でした。当たり前ですどちらもフグ目ですから。
魚汁(イユジル)も凄く気になったので使う魚を尋ねると ” タマン ” とおっしゃる。
う~ん決められない男としては迷った挙句、タマンのイユ汁に決めました。
その魚タマンとはいったい…
かつて県魚の座をグルクン(タカサゴ)と競い合った スズキ目フエフキダイ科フエフキダイ属ハマフエフキ(Lethrinus nebulosus)英名:Blue emperor ” 青い皇帝 ” ですよ!!
近年県中央部本部町で養殖が成功し、アーラミーバイ(ヤイトハタ、チャイロマルハタ)、沖縄クロカンパチ(スギ)とともに 安定供給が期待されている魚種です。
しかし、ここ ” えんがん ” でなら養殖モノを出されることはまずないでしょう。
待つことまたまた30分
そして中にはタマンの顔1/4、魚体の中ほどの切り身、尾の身、ハラミ(あばら部)と島ドウフが強引にドカドカっと入っています。元はかなり大きな個体です。
つまり一匹のすべての部位が次々と楽しめるように考えられている。さすが魚のプロ集団。
野菜は散らしたネギのみ。これも魚汁の特徴
まず頭というより ” 顔 ” です。牙が怖いですが、味わいはトロトロのコラーゲン。
脂分ではないのですがもの凄いコク味に感じます。 ホホの肉はコリコリとした歯ごたえ。新鮮なんですねぇ。
次に一般的な筋肉部分。魚体中央部です。ここはすっと歯が入り(シンガポールでノコギリガザミを齧り折れた歯を換装したばかりの新品差し歯なので)、奥歯で噛むと肉の弾力が跳ね返してきます。この魚の強靭なパワーを感じますね。
箸で持ち上げているのは尾の身です。一番の可動部だけに、潤滑油的に皮と身の間の血合い部分が厚いです。
年輪のように筋束が盛り上がっていますなぁ。
汁はかなり甘い白みそ。濃いです。けっして薄味ではありません。
身にクセがないので、薄味でも良いのですが
この味も魚汁の特徴です。
鯛の鯛もしっかり入っていますね。
肩甲骨と烏口骨が癒合したもの。
やっぱりわれわれの祖先なんですね。左下に腕が伸びているのと想像してみて。
「 いゆじ 」には次回行くとして、今日もえんがんで大満足でした。貴重な天然タマンごっつぁんです。”青い皇帝”の高貴な味わいに感服いたしましたヨ。ハハァッ
ところで、沖縄って生マグロ天国って知ってました?マグロ好きなら是非一度生マグロ目当てに来なければいけませんな。今の季節はビンチョウ、春からクロマグロ、秋からキハダ、メバチと7月を除きほぼ周年水揚げしたばかりの生マグロが食べられます。しかも驚くほどリーズナブル!
オージービーフのように並べれられた刺身用生ビンチョウ。破格です。
個人的には学生時代に嗅いだむせ返るようなマグロの血の匂いの連想からか ” マグロ大好き ” という熱狂はありませんが…ポキなんかにしたら最高だろうね
以上今回も雑にまとめてみました。さぁいよいよ「沖縄フィッシュイーター編」も終わりです。次回「島豆腐を考える編」で沖縄を後にします。
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